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はんだ付けに関する用語を個人が備忘録として収集・羅列したものであり、
正確な情報でない可能性がありますのでご注意下さい。

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■ 用語集


プリント基板

略称基板。電子部品が未実装のものをプリント配線板(PWB)、実装され回路として動作するものをプリント回路板(PCB)と呼ぶ。

リジット基板

硬質基板を指す。基材には紙(P)、ガラス布(G)。樹脂材にフェノール(P)、エポキシ(E)、ポリィミド(I)などが使われる。

フレキシブル基板

軟化基板を指す。絶縁体の上に接着層と導体箔をあしらったもの。可動部品の配線や、複雑な立体に使用される。

生基板

広くは銅張積層板を指す。エッチング処理やレーザーでパターンを作る前の状態になるが、実装工場では部品が搭載される前を指す事が多い。

エッチング処理

基板のパターンを作成する為に、銅箔部分を溶かし剥がす処理。

ディスクリート部品

IMD・挿入部品の事。

アキシャル部品

部品両端からリードが出ている部品を指す。Axial

ラジアル部品

部品一方向からリードが出ている部品を指す。Radial

ロングリード部品

リードの長さの定義はなく、一般的にはリードをカットしていない部品を指す。

クリンチ実装

リードを曲げる事そのものではなく、曲げで固定する事を指す。

ストレスリリーフ

はんだ接合部への応力を逃がす目的でリードを任意の形に曲げた部分を指す。

リードフォーミング

挿入実装部品のリードを実装する基板に適した形に曲げる事を指す。

ストレート実装

リードが基板の穴に対して真っ直ぐに挿入された状態で実装する事を指す。

インサーター

和名:自動挿入機。アキシャル部品やラジアル部品を基板に自動で挿入する装置を指す。
挿入するだけでなく、クリンチ、カットも可能な設備がある。

パターン

基板上もしくは内部に、電気を導通させる為に銅箔を施した経路パターンを指す。

レジスト

基板上の不要な部分にはんだが付かないように保護、塗布する絶縁性のインクを指す。パターンを保護する目的もある。
ソルダーレジスト、ソルダーマスク。

ランド

基板上のはんだ付けする部分を指す。

サーマルランド

はんだ接触面積を小さくするためにサーマル処理を施したランドを指す。

TP

チェッカーランド。テストランド。テストピン。テストポイントなど呼称は様々。
基板の通電状態や、ICの書き込みなど外部テストの為のランドもしくはパッドを指す。

スルーホール

基本的には挿入部品を挿入する基板上の穴の事を指す。または基板を貫通する銅メッキされた穴自体を指す事もある。

ビアホール

基板内の層どうしを導電させる目的を持った穴を指す。

基板サイズ

一般的に、Mサイズ(250x300mm、250x330mm)、Lサイズ(350x500、360x410mm、420x450mm)、
LLサイズ(400x520mm、560x610mm)、XLサイズ(620x700mm)
↑初期の記述では"一般的に"と記述したが、今再考すると
Mサイズ(一辺が400mm以内)、Lサイズ(一辺が500mm以内)、LLサイズ(一辺が600mm以内)で呼び名が変わっている気がしてきた。

フィレット

接合部における母材との間にできるはんだの形状を指す。凹形状のアーチ型が望ましいとされる。

いもはんだ

フィレット形状が凸型のアーチもしくは球体状の丸みを帯びた形状を指す。

不濡れ

部分的にはんだが付かず、回路の銅箔が露出してる。またはリードにはんだが付いていない状態を指す。

ブリッジ

回路の端子間、あるいはランド間にはんだが繋がった状態を指す。ショートとも呼ぶ。

つらら

はんだ接合部分からはんだがつらら状に突起した状態を指す。

SMD

Surface Mount Deviceの略で表面実装部品を指す。特に能動素子。

SMC

Surface Mount Componentの略で表面実装部品を指す。特に受動素子。

SMT

Surface Mount Technologyの略で表面実装技術を指す。

IMT

Insertion Mount Technologyの略で挿入実装技術を指す。THT(Through Hole Technology)とも呼ばれる。

THD

Through Hole Deviceの略で挿入実装部品を指す。特に能動素子。

THC

Through Hole Componentの略で挿入実装部品を指す。特に受動素子。

はんだ合金

鉛と錫を主成分とした合金。成分記号は 〇xx〇xx : 〇=元素記号、x=含有率で表記される。
鉛フリーの場合、●xx●xx = ●=記号、xx=含有率(10を掛けた値)を表記し、錫の含有量を除いたものを記載する場合もある。

共晶はんだ

錫(Sn)63%,鉛(Pb)37%の鉛含有はんだを指す。

鉛フリーはんだ

2000年代初頭から、人体への影響や、環境への配慮から開発・普及が始まったはんだ。無鉛はんだとも。
採取する際に鉛の含有率を0にするのは難しいため、数値は各規程で定義が異なる。
一般的な錫銀銅(Sn-Ag-Cu)の比重は約7.4。

SAC305

鉛フリーはんだの主流。Sn(3.0)-Ag(0.5)-Cuで構成されている。

融点

はんだ合金では固相線温度を指す。共晶はんだは約183℃、鉛フリーはんだは約217℃。

固相線温度

多成分系において物体が固体で存在する温度を示した線。これ以下の場合固体で存在する。

半溶融

固体でも液体でもない状態。共晶はんだではあまり見られないが、無鉛はんだではよくみられる状態。

エロージョン・コロージョン

はんだ業界内では略してエロージョンと呼ぶ方が多い。それぞれ物理的作用による侵食・科学的作用による腐食の意。

窒化処理

窒化物形成元素を含む鋼を、アンモニアまたは窒素の中で暴露する事で鋼の表面付近に窒素を浸透させて硬化させる事を指す。
変態させる事で硬化処理を施す焼き入れ等と比べ、寸法の変化が少なく、500~600℃の高温下に強い性質を持つ。
しかし、窒化された層は0.1mm単位の厚さの為、焼き入れとは異なり大きな衝撃には弱い。N処理。

CDC-ZAC処理

金属表面に酸化クロムを主成分とした複合セラミックス被膜を形成して耐摩耗、耐食処理を施す事を指す。
セラミックコーティングをした後、焼成と科学緻密化剤含侵を繰り返し行うことで化学反応が起き、表面に被膜が形成される。

ドロス

はんだ槽表面に浮いているはんだの酸化物を指す。

フラックス(ポストフラックス)

はんだ付けに必要な要素のひとつ。融剤の事。酸性。比重およそ0.8。
樹脂(主剤)と活性剤と溶剤の化合物であり、清浄化、酸化防止、はんだの表面張力を抑えるなどの効果がある。

プリフラックス

銅箔パターンやランドを保護する目的で塗布されるフラックス。
はんだ付けの際には、ポストフラックスによって溶解し銅箔が露出される。

融剤

物質を融解しやすくする為の添加物を指す。

IPA

イソプロピルアルコールの略。フラックスの溶剤にも使用される。
消毒や機械部品の洗浄の他、自動車の水抜き剤としても使用されている。
イギリスのお酒IPAはインディア・ペールエールの略称でここで記載するIPAとは全くの別物。

スプレーフラクサー

2流体ノズル(液体・気体)を使用して、フラックスを霧状に塗布する方式、またはその装置。
スイング式やXY軸制御式などがある。

発泡式フラクサー

槽の中にフラックスを溜めておき、その中に沈めた発泡管に空気を送り込むことでフラックスが発泡し、
その発泡したフラックスと基板に接触させて塗布する方式、またはその装置。

ドロップジェット式フラクサー

ノズルからフラックスを粒体状で噴出させ、塗布する方式、またはその装置。
1流体ノズル。

超音波式フラクサー

フラックスを超音波振動で霧状にして塗布する方式、またはその装置。

ドラム式スプレーフラクサー

網目円筒状のドラムがフラクサ容器内で回転しており、その内部にスプレーが配置され、
網目に付着したフラックスが上方に来た時にスプレーからエアを出すことで塗布する方式。

噴流式はんだ付け装置(フロー装置)

ウェーブ式はんだ付け装置、オーバーフローはんだ付け装置、セレクティブはんだ付け装置等を指す事が多い。

ウェーブ式はんだ付け装置

シングルウェーブ式ではディスクリート部品ショートリード部品に限る。
現在ではWウェーブ式が主流。一次噴流でチップ部品、二次噴流で仕上げる。傾斜フローとも呼ばれる。

一次噴流

Wウェーブ式はんだ付けの第一波の噴流を指す。波の状態は荒れている。主にチップ部品対象。

二次噴流

Wウェーブ式はんだ付けの第二波の噴流を指す。波の状態は一定で安定している。

オーバーフローはんだ付け装置

はんだを噴流させる装置全般を指す為フロー装置全般に該当するが、ノズルで局所はんだ付けを行うマルチ噴流タイプ等が子分類として存在する。
はんだ業界内では大きなノズルで基板全体をはんだ付けを行う装置を指す事が多い。

セレクティブはんだ付け装置

ポイント噴流はんだ付け装置の一種。パレットを使用せずに挿入部品を対象として部分的に噴流したはんだではんだ付けを行う装置を指す。
噴流ノズルを移動させるタイプや、対象基板を移動させる装置等がある。

静止槽式はんだ付け装置

融解したはんだを槽の中に溜め、液面が静止した状態に基板下面を浸漬させることではんだ付けを行う装置を指す。
基板を上下させる方式をDIP方式、基板を搬送しながら進入浸漬させる方式をドラッグ方式と呼ぶ。

プレスフィット工法

コネクタなどのTHDの端子にバネ性を持たせ、圧入する事のみで実装する技術。
はんだを使用しない為、工程も少なくて済むが部品単体の値段が上がるのと接合信頼性に欠けるのがデメリット。

スリーブはんだ付け工法

こて先がスリーブ(筒状)になっている。はんだ付けしたい箇所に合わせ、スリーブの中に窒素ガスを注入しながら
はんだ片を落とし、溶融・接合する工法。

チップ部品

小型の角型表面実装電子部品を指す。サイズ呼称は長さ寸法+幅寸法の順で呼ぶが、JIS規格ではmm、EIAではinchになっている。

マウントパッド

チップ部品をはんだ付けする基板上の部分を指す。いわゆるランド。略称パッド。

ボンド

はんだ業界では加熱硬化型のチップ部品仮固定用の接着剤を指す。

はんだペースト

クリームはんだとも呼ばれる。はんだの粉末にフラックスを加えたものを指す。ペースト状。
リフローで使用するはんだの一種。

クリームはんだ印刷機

はんだペーストを基板に塗布する設備を指す。メタルマスク等の型紙で基板の必要箇所にはんだペーストをスクリーン印刷する。

チップマウンター(表面実装機)

基板上にチップ部品を実装する設備を指す。

リフロー装置(リフロー炉)

はんだペーストを使用したはんだ付けを行う装置。赤外線式や熱風式などがある。
装置内では予熱(プリヒート)、本加熱を行う。※予熱(150~170℃)、本加熱(220~260℃)が一般的。

予熱(プリヒート)

いずれの工法でもはんだ付けには必要不可欠な要素のひとつ。
部品への急激な熱衝撃の緩和、はんだ濡れ性の向上や、フラックスの活性化促進、有機溶剤の気化などの目的がある。

パッケージ

小さな電子部品を包む樹脂や金属を指す。

DIP

ここではパッケージの一種を記述。挿入実装部品。
Dual Inline Packageの略。両側面から多数のリードが出ているパッケージを指す。個人的には4558が頭に浮かぶ。

SIP

パッケージの一種。挿入実装部品
Single Inline Packageの略。片側面から多数のリードが出ているパッケージを指す。

PGA

パッケージの一種。挿入実装部品
Pin Grid Arrayの略。ほぼ正方形で底面に多数のリードを持つ。

BGA

パッケージの一種。表面実装部品
Ball Grid Arrayの略。底面にはんだボールが格子状に並んでいる。

LGA

パッケージの一種。表面実装部品
Land Grid Arrayの略。底面にランド(パッド)が格子状に並んでいる。

QFP

パッケージの一種。表面実装部品
Quad Flat Packageの略。四方にリードがつきだしている。

DINコネクタ

コネクタ部品の一種。挿入実装部品
音響機器などに使われるコネクタ。丸形が一般的であるが、後述するツーピースコネクタを同様に呼ぶ事がある。

ツーピースコネクタ

コネクタ部品の一種。挿入実装部品
DINコネクタとも。基板同士を接続するのに使用される。2列あるいは3列で64ピン96ピンの物が一般的。

ライトアングル

コネクタ部品の一種。挿入実装部品
実装された基板からみて直角方向に嵌合部がある。

カプトン(ポリィミドフィルム)テープ

はんだ付けの実験等に使用される耐熱のテープ。絶縁、耐熱性を持つ。

ソルダー・カット・ソルダー

古くからあるはんだ付けの工程の流れ。ロングリード部品を挿入しはんだ付け→リードカット→はんだ付けを行う。
共晶はんだでは鉛の弾性のおかげで可能だったが、無鉛はんだではクラックが入りやすい為不可能に近い工程になってしまった。

リコセル

はんだパレットの材料のひとつ。高耐熱ガラス布基材エポキシ樹脂積層板。

デュロストーン

ヨーロッパのガラス合成樹脂メーカーが開発した耐熱・耐薬品・耐静電性に優れた合成樹脂材料を指す。

フッ素樹脂

高耐薬品、高耐熱性、摩擦係数が少ない樹脂。その性能からパレットにコーティングして使用する事がある。

パーフロ

ゴム材料、パーフルオロエラストマー、またはそれを用いたゴム材質を指す。Oリング等に使用され、耐薬品。耐熱(330℃)。耐圧。耐プラズマ。

バイトンETP

ゴム材料、商標名、またはそれを用いたゴム材質を指す。Oリング等に使用され、耐薬品。

NBR

ゴム材料、アクリロニトリル・ブタジエンゴムを指す。Oリング等に使用され、耐油。耐熱。耐摩耗。

ベーキング処理

乾燥炉によって基板を加熱し、除湿する事。125℃±5℃ 最低でも8時間が良いとされる。

フューム

固体物質の加熱昇華や、大気中の化学変化によって生じる固体微粒子による煙。はんだ付けの工程ではフラックスやはんだから発生する。

PID制御

温度制御などの各制御に用いられる制御方式。Proportional_Integral_Differentialの略。
この業界でははんだヒーターや予熱ヒーターを使用するが、その温度調整制御ではこの方式が必要不可欠となる。

比例制御(Proportional)

PID制御の根幹のひとつ。目標値に対する出力値の比例制御の事。。多分。

微分制御(Differential)

PID制御の根幹のひとつ。
目標値に対する比例制御での比例帯出力では目標値を大幅に超えてしまう為、
それを抑えるために出力を弱め、目標値に緩やかに到達させる為のブレーキ。。みたいな。

積分制御(Integral)

PID制御の根幹のひとつ。
目標値に到達し、その状態を維持するのに適した出力を調整、制御している。。と思う。

PI制御(Proportional_Integralの略)

制御方式のひとつ。PID制御を記載したので、備忘録として記述。
PID制御から微分制御を除いた制御方式。
この方式でも温調制御は可能であるが、比例帯制御のみの出力では目標値を大幅に超え、
その出力を止めても、目標値まで下げるのに時間がかかる他、不安定な状態が発生しやすい為、現在では実用的ではない。かな。

SSR(ソリットステート・リレー)

電子部品。温調に使用されるリレー。
通常のリレーは電磁コイルを使用したメカニカルリレーであるのに対し
SSRはダイオードを使用したフォトカプラなどの光の発光・受光で動作するリレー。
反応速度が良く、メカ的な故障による異常動作が少ない。