実装技術(はんだ付け)の基礎知識 Basic knowledge of mounting technology

       

基板製造工法から見る自動はんだ付け装置の種類


現在普及している基板製造工法(基板実装技術)には大きく分けて2種類、
表面実装技術(SMT)と挿入実装技術(IMT)があります。

表面実装技術とは、プリント基板上の表面に部品を直接はんだ付け接合する技術を指し、
挿入実装技術とは、プリント基板に穴を開けた箇所に、部品のリード(金属端子)を挿入し
穴を塞ぐようにはんだ付け接合する技術になります。

これらの技術を駆使して基板製造を行っていますが、
両面実装の場合の一例の流れとしては下記の様な工程になります。

A面表面実装→B面表面実装→A面挿入実装

AB面を先に表面実装で製造し、表面実装で接合できない部品を挿入実装で後からはんだ付けするイメージになります。

いずれの技術にも
①母材(金属)  ②フラックス  ③はんだ  ④熱
この要素が必ず必要になります。


現在の基板製造の主流となっているのは表面実装技術になります。
その理由として、製品や部品の小型化が進み、
表面実装技術では基板の上にたくさんの部品を搭載することができる事に加え、
機械による自動生産も進んでおり、管理しやすく、品質も安定させやすいという特徴があります。

その表面実装技術の一般的な工程の流れとしては
専用の印刷機等を使用してクリームはんだ(粉末状のはんだとフラックスの混合物)をプリント基板上に塗布し、
そこにチップマウンター等で部品を搭載、
その後リフロー装置で加熱し、硬化させて部品と基板を接合する流れになります。

そのリフロー装置の中にも大気仕様とN2(窒素)仕様があり、
N2の効果としては、リフロー中の高温時における銅等の母体の酸化を防ぎ、
次の工程でのはんだ付けへの影響を抑える効果等があります。
その為、一般的にはN2仕様の方が多く使われているかと思います。


基板製造の主流が表面実装技術であると前述しましたが、
挿入実装技術にも代えがたいメリットがあります。

表面実装技術では基板の表面をはんだ付けしていますが、
挿入実装技術は部品と挿入した穴をはんだで固定する工法の為、
接合部の強度と耐久性に優れている為、接合部の信頼性が高く、
産業用の機械だけでなく、安全に関するような基板にも多く採用されています。

その挿入実装のはんだ付けには多種多様な工法が存在します。
職人によるはんだごてを使用した手実装や、
そのはんだごてを自動化してるロボットや、レーザー式で加熱してはんだ付けを行う工法などがあり、
使用されるはんだは糸はんだになります。
糸はんだにもフラックスが含まれており、はんだ付けに必要な要素はそろっています。

またこれ以外にも量産の現場で主流となっているのが、
融解したはんだを使用した工法になります。

そのはんだの扱い方によって色んな方式がありますが
融解したはんだの中にフラックスは含まれていない為、
どの方式でもフラックスを別で塗布する工程を必要とします。

現在ではフラックスを霧状にして塗布するスプレー方式が主流となっており、
この塗布工程もはんだ付けの品質に大きく影響しています。

さらに、フラックスは常温での効果があまりなく、
一定の温度に加熱することで活性化しその能力を発揮する性質を持っています。
その為塗布工程の後、予熱工程を必要とします。

この予熱工程では、部品や基板も合わせて加熱する為、
はんだと母材が接した際に十分にはんだが濡れるのを助ける効果もあります。

この2つの工程を必ず踏まえた上で、
融解したはんだを使用し、基板と部品を接合します。



先程述べたように融解したはんだの扱い方で種類があり、
分類分けすると静止槽式(DIP方式)と噴流式(フロー方式)があります。

静止槽式とは、融解したはんだを槽の中に溜め、
静止したはんだ液面に基板の下面を浸すことではんだ付けを行う方法で、
古くからこの工法は存在し、特に特別な機構を持たないこの工法はメンテナンス性に優れてはいるのですが、
一般的には熱循環効率が悪く、高品質なはんだ付けが出来ませんでした。

そこで80年代初頭に登場したのが噴流式になります。
現在ではダブルウエーブ式、オーバーフロー式、セレクティブフロー式など多くの種類があり、
融解したはんだを噴流させることで熱循環効率をあげ、品質の高いはんだ付けを可能にしました。

しかし、融解したはんだの扱いは難しく
品質を維持する為には、細かいメンテナンスの頻度と調整する人の技術力が求められ、
現在の製造現場に求められている品質の管理や技術の継承等が困難であるというデメリットも抱えています。


弊社では融解したはんだを使用した自動はんだ付け装置を得意とし、自社開発も行っています。
さらに弊社独自技術としてはんだ付けの工法に関する特許技術を取得しています。

特許第4297920号 はんだ槽の攪拌機構
特許第4526555号 パレット基板のはんだ付け方法(パレット予熱工法)
特許第4999215号 プリント基板の水平だし方法(オートレベリング機構)
特許第6831680号 はんだ付け装置の液面コントロール機構

特許技術ページを開く⇒


この4つの特許技術のベースとなっているのは静止槽式で、長所であったメンテナンス性を生かし、
弱点とされていた熱循環効率を上げると同時に、数値制御によるはんだ付け動作を可能にすることで 、
現代に求められている高品質で安定したはんだ付けを実現しました。

安定した品質と、作業者の技術能力に依存しない管理のしやすさから、
この工法は現在、国内だけでなく海外でも大手車載メーカーを中心に幅広く採用されています。

弊社装置の中でこの工法を採用しているのがFXM-1となっています。
是非製品ページをご覧ください。

製品ページへ移動する⇒