部分はんだ付けにおける、つらら不良
ポイント噴流でよくみられる不具合の一つにつらら不良があります。
この不具合の原因はポイント噴流の場合、ブリッジと似たような要因があります。
主に、熱不足やフラックスの関係がありますが、
別記事のブリッジ不良についてで触れていますので、今回ははんだからの離脱に関して記載しようと思います。
●基板をピールバック機構などで上方に持ち上げて離脱。
●はんだの噴流を下げて離脱させる方法。
上記の方法があるかと思われます。
先述のピールバック機構による離脱方法では
離脱の速度が遅すぎる場合、「はんだの粘性>表面張力」の時間が長くかかってしまいブリッジに対しての効果はみられますが、
リード部品の熱量が大きかったり、リードが太かったりすると接触しているはんだが冷えてしまい、つらら不良を誘発してしまいます。
この場合、基板を垂直方向に高速で引き上げる動作が非常に有効になります。
ただし、この時の速度は瞬間的に300~500mm/secへ到達し、
リード先端が離れるときもその速度になるような動作が必要です。
しかしながら、
機械的に通常のモーター駆動ではストロークが短く、達成することはなかなか難しい場合があります。
機械的に難しいのであれば・・・
そこで、基板を引き上げるのではなく噴流を下降させて離脱させる方法を試してみて下さい。
この方法であれば、はんだの離脱速度が速く、つらら不良を抑える効果が期待できます。
ただし、狭ピッチのコネクタ等ブリッジしやすい部品の場合、ブリッジ不良が増える場合もあります。
ポイント噴流でのつらら対策まとめ
基板とはんだの離脱速度を早くする
基板の持ち上げより速度が速い、はんだ噴流の下降速度を利用する
ただし、ブリッジ不良が増える可能性が上がる
弊社装置の中にはピールバック機構の離脱速度以外に、
離脱方向等の細かい設定が可能になっている為、さまざまな条件設定が可能になっています。
このような課題を改善できる装置の案内やご提案が出来る場合がございますので、お気軽にお問合せ下さい。