部分はんだ付けにおける、はんだボールについて
部分はんだ付けにおいて不具合の一つにはんだボールもあるかと思います。
外観検査装置の精度も上がり、小さなはんだボールを検出する事が出来ても
根本的な改善は常に求められていることかと思います。
●予熱不足によるフラックスの不完全作用。
●フラクサー内に水分の混入。
●噴流ノズルと基板の接触。
以上の要因が考えられます。
基本的な対策
予熱を十分に確保し、フラックスの溶剤成分を完全に飛ばすのと同時に、
フラックスに含まれる活性剤を活性化させる為に、
基板温度で100~120℃に加熱する事で、濡れ性を促進。
さらにフラックス中の水分を蒸発させることで、
はんだと接触した際の水分の影響を出来るだけ少なくする必要があります。
フラクサの塗布方法
また、スプレーフラクサー方式を使用している場合は、
エアー経路から水分が混入することがあります。
そのため、エアー回路にミストドライヤー等を設置し、水分の流入を防ぎます。
また、はんだ付けしない箇所だったとしてもはんだに接触する箇所には
フラックスを確実に塗布する事が必要になります。
フラックスが塗られていない箇所にはんだが接触するとはんだボール、
はんだ屑として基板に残ってしまいます。
特にポイント噴流の場合見落としがちですが、
噴流ノズルの開口以上の面積にフラックスを塗布する事で効果がみられます。
噴流ノズルの接触による発生
噴流ノズルの調整も基板とのクリアランスを0.3~1.0mm確実に取り、接触しないようにします。
どうしてもスルーホールアップを狙う意味で噴流を基板に近づけがちですが、
ノズルが基板に触れてしまうとはんだボールなどの別の不具合が発生してしまいます。
まとめ
フラクサを活性化する為の十分な予熱
フラクサの塗布に水分を混入させない
はんだに接触する箇所にはフラックスを塗布する
ノズルと基板のクリアランスを確実に確保する
弊社装置はXY軸のプログラム方式のフラクサーを採用している機種もあり、
それらの機種は的確な箇所に塗布できる為、
少量でも塗り残しを避ける事が可能で、はんだボールの不具合対策も考慮しています。